予算委員会で質問させて頂きました。

3月11日の発災直後から、災害対策特別委員会で2回、国土交通委員会で1回質問していますが、総理、そして全ての大臣に質問できる予算委員会は特別です。(特に与党は、早期法案成立の為に、与党質問の時間を取ることが出来ない)
関係者各位に心から深く感謝申し上げます。
質問の結果としては、菅総理から「(東北地方の高速道路無料化は)極めて有力な選択肢として、検討して参りたい。」という答弁で、想像していた以上の、満額回答を引き出しました。
高速道路無料化については、被災直後から、被災三県、幹事長、政調会長にも根回しをし、災害対策特別委員会国土交通委員会で繰り返し提案し続けたかいがありました。
午後のニュースのトップで報道され、翌日の新聞でも一面で報道した新聞社もありました。
震災復興の起爆剤として、東北地方の高速道路の無料化は、必ず実現するべく、これからも活動して参ります。

質問要旨
1、東北地方の高速道路の無料化について(総理、国土交通大臣

2、被災地域の農業について(農林水産大臣

3、被災地域の漁業について(農林水産大臣

4、緊急召集された自衛隊員の子供への対応について(防衛大臣
 
質問の様子は
下記をクリックしてください。
Windows Media Playerの場合
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40948&media_type=wb&lang=j&spkid=19753&time=00:31:43.0

RealPlayerの場合
http://www.shugiintv.go.jp/jp/rm.smil?deli_id=40948&media_type=rb&time=00:31:43.0

見れない場合は以下の方法でお願い申し上げます。
1、衆議院TV(http://www.shugiintv.go.jp)を開き
2、配信方法の選択でWindows Media PlayerRealPlayerのどちらかを選択
3、カレンダーの4月29日をクリック
4、予算委員会をクリック
5、発言者から、「橋本清仁」をクリック


質問の議事録は以下
○中井委員長 この際、橋本清仁君から関連質疑の申し出があります。渡部君の持ち時間の範囲内でこれを許します。橋本清仁君。

○橋本(清)委員 宮城の橋本清仁でございます。

 今回の災害に当たりまして、お亡くなりになられた多くの皆様方に哀悼の誠をささげますとともに、また、残された御遺族、そして今なお苦しい生活を余儀なくされている被災者の皆様方に、心からのお見舞いとお悔やみを申し上げさせていただきます。

 また、政府はもとより世界じゅうから、企業、団体、個人の皆様方から、多大なる応援を賜っておりますことに心からの感謝を申し上げます。そして、今回、この予算委員会という場での質問を賜りましたこと、委員長を初めとする皆様方に心からの感謝を申し上げさせていただきます。

 我々被災地一丸となって復旧復興に取り組み、この日本の再活性化に向けて頑張ってまいる所存でございます。政府におかれましては、地震津波原発事故というこの複合災害、世界じゅうの、もちろん党内の英知もしっかりと結集しながら、一刻も早く国民に安心と安全を取り戻していただきますことを心からお願い申し上げます。

 それでは、質問に移らせていただきます。

 私は、災害以来、地元を回っておりまして、さまざまな御意見を伺います。そういった中で、津波の被害に遭ったり地震の被害で工場が被災して、その再建を考えるときに、ほかの場所での再建を考えていらっしゃる経営者がいらっしゃいます。ほかの場所で再建されたならば、失業者がさらに増加してしまいます。

 また、私の地元には蔵王などの観光資源がございまして、そういったところでの観光客の減少が見受けられます。また、今回の津波で広範囲に及ぶ堤防の決壊、その結果として沿岸部が非常に危険な状態であります。そして、すべてを失った被災者の将来に対する不安。

 こういった中でぜひお願い申し上げたいのが、東北地方の高速道路の無料化です。東北地方の高速道路を無料化することによって、物流コストは圧縮されます。当然、製造コストが圧縮されることになります。被災した場所の近くでの再建のメリットがあるんです。また、温泉などの観光産業の復興にもつながります。

 そしてまた、今回の津波で非常に興味深かったのが、高速道路が堤防の役目を果たしたということです。高速道路の海側と陸側で被害が明確に分かれている。

 思い出してください。我々はマニフェストで、高速道路が無料になれば、乗りおり口が多くできて、そこに町ができると言ってまいりました。今、こういった状況の中、集団移転を考えていらっしゃる地元の方々もいます。そういったこれからのまちづくりに対しても、この高速道路の無料化というものは役に立つと考えております。何よりも、被災した方々にわかりやすい、将来をイメージできる、そういった政策であると思います。

 そこで、国土交通大臣、大畠大臣にお伺いいたします。高速道路無料化に対しての御所見をお伺いします。

○中井委員長 大畠国交大臣。端的に短くお願いします。

○大畠国務大臣 橋本議員の御質問にお答えを申し上げます。

 先ほど渡部恒三先生からも、今回の震災に当たっての政治家としての心構え、そして歩むべき道を教えていただきました。私も、全力でこの大震災に対して取り組んでまいりたいと思います。

 その中で、橋本議員から御質問をいただきました東北地方を中心とする高速道路の無料化の話でありますが、現在、非常に産業も地域も壊滅状態になっておりまして、これからどう立ち上がるかということでございますが、その一つの考えとして高速道路の無料化があろうと思います。これを起こすことによって、地域の産業あるいは地域の経済も大きく立ち直る、このようなきっかけになればと考えております。

 そういう意味で、ただいま各党間でいろいろな御意見を賜っておりますが、真剣に、橋本議員の御提案を受けて、各党の意見を拝聴しながら、国土交通省としても検討してまいりたいと思うところでございます。

○橋本(清)委員 ありがとうございます。

 やじ馬がふえるとか言われておりますけれども、やじ馬でも何でもいいから被災地の惨状を見ていただきたい。人が来れば、観光は潤い、物も売れます。そして、やじ馬で来た方も、被災地の惨状を見たら、お帰りになられた際、東北地方は大変だな、宮城県は大変だな、東北の米を買おう、野菜を買おう、お酒を買おう、そう言っていただければ本当にありがたく思います。

 少なくとも、未曾有の大災害だからこそ、東北の高速道路については無料化の社会実験をやるべきであり、新しい東北再興の創造的社会実験とも言える無料化実験であるこの高速の無料化、国民の理解は得られると思います。

 菅総理にお尋ねします。

 震災復興の起爆剤として、東北地方の高速道路の無料化について政治的決断をお願い申し上げます。

菅内閣総理大臣 地元宮城の中でのいろいろな状況をこれまでもお伝えいただいて、ありがとうございます。

 その中で、これからいよいよ復旧復興に向けて歩み出すときに、いろいろな工場の立地、さらには観光のさらなる復活から発展へと、そのためには、高速道路、東北自動車道について料金を無料化していく、このことが大変効果的であるという御指摘は、私もそのように感じております。

 もちろん、相当程度の財政措置が必要でありますけれども、東北全体を復旧復興、さらには元気な東日本をつくっていく上で極めて有力な選択肢、そのようにとらえて検討してまいりたい、このように考えております。

○橋本(清)委員 総理、ありがとうございます。総理からのそのメッセージ、希望に向けて我々頑張ってまいりたいと思います。ありがとうございます。

 そして、鹿野道彦農林水産大臣におかれましては、私の地元名取市閖上地区で、津波で大きな被害を受けた排水機場を御視察いただきました。この排水機場は、国営かんがい排水事業南貞山堀沿岸地区の排水機場の一つです。今回の予算で事業に着手していただける、そういっためども立っておりました。しかしながら、今回の津波により深刻な被害が生じました。

 大臣は、御視察後、その場で直ちに農業排水路の復旧を命じられ、関係者に、今まで皆さん頑張ってもらった、これからは我々政治家が頑張る番だ、安心してくださいとおっしゃられました。この言葉とその後の瓦れき除去の開始のスピードに、私を含め関係者がどれだけ勇気づけられたかわかりません。本当にありがとうございました。

 さて、今回、除塩を含めた災害復旧事業を補正予算で計上なされたと伺っておりますが、今後の農地などの復旧方針について、大臣の御所見をお伺いいたします。

○鹿野国務大臣 大変な被害を受けているこの農地、本当に恵まれて、今日まで長い間、連綿とすばらしい作物を供給してくれたこの農地を何とか復旧させなければならない、こんな思いの中で、今回、もう既にその復旧に向けて作業も始まっているわけでありますけれども、このたびの国会におきましても、まず除塩、そしてさらに区画整理をやっていく、こういうふうなことの新たな法律も提出をいたしているところでございます。

 そういう中で、とにかく一刻も早く作付をしたいという農業者の方々のお気持ちに何としてもこたえてまいりたい、このような考え方に立っているところでございます。

○橋本(清)委員 そういった中で、農地の復旧に一丸となってお取り組みになられていることは私も十分承知いたしておりますが、しかしながら、作付ができない方々がおります。そういった農家に対しましての支援についてお答えいただきたいと思います。

○鹿野国務大臣 これから復旧に向けていろいろな作業が行われるわけでありますけれども、農業者の方々に直接その作業に当たっていただく、そしてまた復旧に向けて農業者の方々が共同でいろいろなことに当たっていくというふうなことにおいて組合を組織していただく、そしてそういう中で、被災農業経営再開支援事業というふうなもの、今回措置をしたわけでありますけれども、その事業に取り組んでいただくというふうなことで生活の今後の糧にしていただく。そして、農業者と一体的に農地の復旧に向けて取り組んでいきたい、こんな思いをいたしながら具体的な施策を講じさせていただいているところでございます。

○橋本(清)委員 農業者の保護、しっかりとやっていただきたいと思います。

 そしてまた、今回、大津波でございます。漁港は甚大な被害を受けました。私の地元においても、閖上、荒浜、磯浜の漁港がその被害に遭っております。

 今後の漁港の復興に当たり、どのように復興にお取り組みになられるのか、大臣の御所見を伺います。

○鹿野国務大臣 今回、漁港も大変な被害を受けられました。太平洋沿岸部だけでも三百十九漁港に及んでおるところでございます。そういう中で、とにかく一刻も早く海に出たいという漁業者の方々のそういう思いにこたえるためにも、部分的にでも施設の使用が可能になるように、こういうふうなことで応急措置を進めておるところでございます。今委員が言われた閖上港はもう既に着手に入っております。

 そういう中で、今後、応急措置と同時に、どういう形で漁港を復旧復興させていくかということは、構想会議においてもいろいろ検討されるわけでありますけれども、地元の方々の考え方というものをお聞きしながら、県そして私どもが一体的にこれからも取り組んでいかなきゃならないと思っております。

○橋本(清)委員 先ほど大臣の御答弁にありましたけれども、ぜひとも地元の意見を聞きながら復旧復興に取り組んでいただきたいと思います。

 次に、自衛隊に関する質問です。

 今回、自衛隊の皆さんに非常に頑張っていただいておりますし、また、我々も、自衛隊の方々の姿を見ますと、本当に安心して被災地におることができる。

 そういった中で、陸上自衛隊の以前ございました行事で東北方面隊にお邪魔したことがございました。そのときに、今回の統合任務部隊を指揮する陸上自衛隊の君塚栄治方面総監とのお話の中で、何とかしなければならないと思ったことがございます。

 君塚方面総監のお話では、災害が起こった緊急時、自衛官同士で結婚している場合、エリアで招集がかかった場合、幼い子供を預ける人を探す暇がない、そういった悩みをおっしゃられていました。

 私は当時、近い将来、宮城県で必ず地震が起きると考えておりましたから、そういった災害のときに、自衛官の方々が後顧の憂いなく、家族を心配することなく災害復旧任務に当たっていただけるように、この問題を解決しなければならないと考え、本日、予算の理事として座っている城井崇君とともに、当時の楠田政務官、長島政務官、そしてその後、安住副大臣に対応をお願い申し上げた経緯がございます。

 北澤防衛大臣にお尋ねいたします。

 今回の震災に当たり、この問題点は解決されていたのかいなかったのかについての御答弁、よろしくお願い申し上げます。

○北澤国務大臣 大変細かなところに気のつく御質問をいただきました。

 我々とすれば、災害時の緊急招集について、常日ごろこのことについては意を用いておるわけでありまして、ちなみに申し上げますと、今回の震災についても、陸上自衛隊の十九個駐屯地において、震災発生当日、三月十一日に駐屯地施設内に児童一時預かり所を開設して、託児支援を実施いたしました。また、全国四カ所、陸でいいますと三宿、熊本、真駒内等、自衛隊駐屯地に設置しておりますところの庁内託児施設のうち、海上自衛隊横須賀基地については、隊員のニーズにより、緊急一時保育を実施いたしました。

 今回は、今までの自衛隊の歴史においてもない十万人態勢でありますから、十分に機能したとは言いませんが、常日ごろ心がけておりましたことが機能したというふうには思っております。

 そこで、さらに、二十三年度の予算については、各駐屯地に必要物品を整備するための予算も計上いたしておりますので、さらに一層この面についての充実を図ってまいりたい、このように思っています。

○橋本(清)委員 時間が来てしまいました。海江田大臣、質問、原子力災害の補償の問題があったんですけれども、またよろしくお願いします。

 政府一丸となってこの国難に立ち向かっていただきますようお願い申し上げるとともに、我々被災地一同、一丸となって復旧復興を通じてこの国の再活性化に貢献いたしますことをお約束申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。