6月10日 本会議で、「東日本大震災復興基本法案」の賛成討論をさせて頂きました。
昨日に引き続きのバッターです。
連続はかなり辛いのですが、最重要法案なので頑張ります。
本会議の出番は2005年3月22日以来、久しぶりです。
ご配慮頂いた関係者各位に感謝しながら、賛成討論をさせて頂きました。

橋本清仁君 民主党橋本清仁です。
 私は、民主党・無所属クラブを代表し、ただいま議題となりました東日本大震災復興基本法案について、賛成の立場から討論を行います。
 まず、冒頭、このたびの東日本大震災でお亡くなりになられた方々に衷心より哀悼の誠をささげますとともに、残された御遺族、被災されたすべての皆様方に心からのお悔やみとお見舞いを申し上げます。
 また、被災地選出議員の一人として、政府はもとより、世界じゅうの国々、企業、団体、個人の皆様方から多大なる御支援をいただいておりますことに、心より深く感謝を申し上げさせていただきます。本当にありがとうございます。
 我々、被災地一丸となりまして復旧復興に取り組み、日本の再活性化に向けて頑張ってまいる所存でございます。政府におかれましては、地震津波原発事故というこの複合災害、一刻も早く国民に安心と安全を取り戻していただきますことを、心からお願い申し上げます。
 さて、今回の大震災からの復旧復興は、政治に携わる者すべてが全身全霊をかけて取り組むべき課題であることは言うまでもありません。私たち国会議員は、震災で愛する御家族を亡くされた方々、住まいや職場を失い、不自由な生活を余儀なくされておられる方々、原発事故の影響で住みなれた土地を去らざるを得なくなった方々を深く思い、国会での議論をさらに深めていかなければなりません。
 東日本大震災への対応には、与党も野党もございません。今後とも、国会での真摯な議論を通じ、各党の御理解、御協力を得ながら、被災地の皆様を第一に考えた施策の実行に全力を挙げてまいる覚悟でございます。
 改めて申し上げますが、今回の大震災は、被害が甚大であり、被災地域が広範囲で極めて大規模であり、地震津波原発事故による複合的な災害であるという点において、まさに我が国にとって未曾有の国難と言えます。
 この国難に対応するに当たっては、単に災害からの復旧にとどまらず、活力ある日本の再生を視野に入れた抜本的な対策が必要です。さらには、一人一人の人間が今回の災害を乗り越えて豊かな人生を送ることができるよう、さまざまな施策の推進が重要となります。そのためには、内外の知見を集約し活用するだけではなく、国と地方公共団体それぞれの連携協力を確保し、被災地域の住民の皆さんの意向が尊重されなければなりません。
 このような認識のもと、本法案では、東日本大震災からの復興基本理念を定め、国及び地方公共団体は、基本理念にのっとって、復興に必要な措置を講ずることにしています。
 また、復興に関する基本的な施策の実行のために、特に資金の確保に関して、復興債の発行についても定められております。また、復興に係る国の資金の流れについては、その透明化を図ることとしています。
 そして、地域における創意工夫を生かして行われる復興に向けた取り組みの推進を図るために、復興特区制度について、速やかに必要な法制上の措置を講ずることにしています。
 特にこの復興特区制度については、これから全国のモデルケースとなり得るように、地域の声を最大限に生かすことのできる制度をつくり上げる必要があります。この点については、今後の迅速かつ積極的な議論を強く要望するものです。
 さらに、本法案では、当初の政府案で設置を検討するとし、党内でも設置の意見が強かった復興庁についても、復興対策本部などの組織の機能を引き継ぎ、復興に関する施策の企画立案及び総合調整とその施策の実施を行うといった権限を有する復興庁などの設置を明記いたしております。
 被災地の皆様の意向を最大限に重視し、いわゆるワンストップで現地の多岐にわたる要望を受けとめ、スピード感を持って対応できる組織がまさに必要とされております。政府には、復興庁の早期設置を強く要望いたします。
 そして、被災した自治体からの要望が強い、いわゆる復興一括交付金の議論を含めて、さらに議論を加速していかなければなりません。
 本法案は、みずから被災者でもあられる東日本大震災復興特別委員会の黄川田委員長を中心に、各会派の皆様の精力的な議論により成案を得ることができました。残された論点についても、今後、与野党で真摯な議論を行い、被災地からの視点で物事を考えれば、必ず乗り越えられるものばかりだと考えます。
 議場におられる各会派の皆様には、ぜひとも、本法案に御賛成いただき、被災地域の復旧復興に向けて、さらに議論を加速し深めていただきますことを心からお願いし、私の賛成討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。