今日は、本の紹介。

「啓け」ー被災地へ命の道をつなげー岩田やすてる著 コスモの本 定価:900円+税

東日本大震災直後の壊滅的な状況下、主要な国道啓開(意味:きりひらく)を短期間で完了し、人命救助や支援物資の早期輸送、産業の早期復旧等の生命線を確保した、命懸けで道を啓いた人間達のドキュメンタリー漫画です。

見所としては、
尊敬する国土交通省東北地方整備局の徳山日出男局長が、発災直後に、
「災害のプロとしての実力をみせてくれ。」と東北地方整備局の全局員に号令をかけたエピソード。

熊谷順子元防災課長が、無人でヘリコプターを飛ばすエピソード。

私の大先輩、大畠国土交通大臣が、発災当夜のテレビ会議で、
「責任は私がとる。これからの対応は(現場の判断に)任せる。国交省の枠にとらわれず、予算のことも考えなくていい。国の代表だと思って、やれることはすべてやってくれ。とにかく人命救助を第一にやってくれ。」と、全国の国土交通省職員へ号令をかけたエピソード。

林崎吉克元道路調査官の指揮のもと、道路啓開のために、官民一致団結して、発災後4日で、国道4号につながる15本の横道を啓けた偉業。(クシの歯作戦:後に、「航路啓開チーム」と共に、人事院総裁賞受賞。私が大臣政務官の時、受賞が決まり、直ぐに徳山局長にお祝いメールしたなあ、、、)

リエゾンの活躍。

徳山局長の
「必ず物資は手配します。私をヤミ屋のオヤジだと思って、何でも必要なものをおっしゃって下さい。」と言って、棺桶、燃料、食料、生理用品まで届けたエピソード等々。

この本を読んでいると、私自身も発災直後から市町村長と連絡をとり(私は、宮城県沖地震を警戒して、自分の携帯電話を災害対応にしておいたので、発災直後でも電話がつながりました。)、官邸、幹事長室、各省庁と連携をとりながら、何でもやっていた事を思い出します。 発災当夜の真夜中の2時、名取市長の佐々木さんから衛星携帯電話で、「橋本君!排水ポンプが来ない。町から海水を出さないと、被災者を助けられない。何とかしてくれ。」との要望を国交省につなげ、食料、燃料、通信手段、、ありとあらゆる要求を政府に伝えるべく、不眠不休で、頑張っていたなあ。


是非、御一読下さい。
感動します。
Amazon等でも売っているようです。

写真は、本にも出てくる東北地方整備局の災害対策室での私の国土交通大臣政務官としての挨拶。
隣は、尊敬する徳山局長。